資金調達後や、売上が急増したタイミングで、採用を急ぐ組織があります。人が足りないのは事実です。ただ、採用の優先順位を整理しないまま人を増やすと、半年後に「増えたのに、何も変わっていない」という状態になることがあります。
今、本当に足りていないのは何か ¶
採用の前に、今の組織で何が詰まっているかを確認します。「人が足りない」という感覚の背景に、実は業務プロセスの問題が隠れていることがあります。人を増やす前に、既存の業務を整理することで解決できる問題は、先に整理します。
採用優先順位の決め方 ¶
採用の優先順位は、今の組織のボトルネックから決めます。売上が上がっているのに利益が出ない場合、営業より財務や管理の人材が先に必要なことがあります。「どの職種が一番忙しいか」ではなく、「どの職種が増えると、組織全体の速度が上がるか」を基準にします。
ジョブディスクリプションの作り方 ¶
ジョブディスクリプションは、採用したい人物像を書くものではありません。その役割が組織の中で何を担うかを書くものです。「コミュニケーション能力が高い方」という記述は、評価基準になりません。「週次の進捗報告を担当チーム全員に共有し、課題を翌営業日までに整理できる」という形で書きます。
面接評価基準の設計 ¶
面接の評価基準を先に設計しておかないと、面接官によって判断がばらつきます。評価基準は、ジョブディスクリプションに書いた役割から逆算して作ります。「この候補者は、この役割を担えるか」を判断するための質問と、回答の評価基準をセットで用意します。
採用は、組織の現状の延長線上にあります。今の組織の構造を整えないまま人を増やすと、問題も一緒に増えます。採用の前に、一度立ち止まって確認することを勧めています。